ベクター PDF かスキャン PDF か:十秒で分かる判別法
思い切り拡大してください。線が鮮明なままならベクターです。ぼやけた四角の集まりになるなら、それは図面の写真です。
三行で答え
ベクター PDF は幾何オブジェクトを持ちます。線分、曲線、選択できる文字が、それぞれ座標を伴っています。スキャン PDF が持つのは画像だけ、つまり画素の格子で、その中に線はオブジェクトとして存在しません。印刷結果は同じでも、較正なしで計測でき DXF に変換できるのは前者だけです。もっと速い二つ目の判別法は、文字をマウスで選択してみることです。何も反転しなければスキャンです。
何が違うのか
ベクター PDF
CAD や作図ソフトから書き出したもの。線はオブジェクトで、縮尺も保たれていることが多く、文字は文字です。
スキャン PDF
紙の図面を撮影またはスキャンしたもの。ページごとに画像が一枚だけで、スキャナー由来のわずかな歪みを含むことが多いです。
どちらをいつ使うか
ベクター PDF
正確に計測でき、場合によっては元のレイヤーも取り出せ、ジオメトリーを失わずに DXF へ変換できます。
スキャン PDF
記載された寸法で縮尺を較正し、スキャン品質に応じた誤差を受け入れ、画素単位のクリックではなく自動検出に頼る必要があります。
一つの文書で両方が混ざることもあります。スキャンした下絵の上に、後からベクターの図面枠を載せた場合です。文字は選択できても、壁は画素のままです。
よくある質問
スキャン PDF を DXF に変換できますか。
単なる形式変換ではできません。変換すべきベクターが存在しないからです。画像から壁と部屋を再構成するジオメトリー認識を経て DXF を書き出す必要があります。FloorScan が行っているのがそれです。
スキャンの拾い出しに OCR で足りますか。
足りません。OCR が取り出すのは文字、つまり記載された寸法や部屋名で、これは有用です。しかしジオメトリーは取り出せません。壁がどこを通るかは分からないのです。